難治性の若年性特発性関節炎(JIA)の治療には、サイトカインの作用を遮断する生物学的製剤が用いられ、予後の劇的な改善を認めている。一方で、サイトカインの遮断に伴い免疫機能が抑制されることで、潜伏感染しているウイルスの再活性化が懸念されている。本研究では、生物学的製剤で治療中のJIA患者において、3種類のヘルペス属ウイルス(EBV、CMV、HHV-6)の再活性化の解析を前方視的に行った。2年の観察期間中に、高頻度でHHV-6やEBVの再活性化が確認されたが、これらのウイルスに起因すると考えられる臨床症状は認めなかった。
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