研究課題
1 人口レベルのウツタインデータの研究後方視的コホート研究。総務庁消防庁の前方視的登録を行っている2005-09に発生し日本全国で発生し救急隊が心肺蘇生を行った小中学生(7歳-15歳)の連続した全院外心原性心停止の臨床的特徴、予後を解明する。主要評価項目は、社会復帰率、副次的評価項目は、1ヶ月生存率、病院前自己心拍再開率である。結果として、日本全国の人口レベルの検討で、児童生徒において、初期律動が心室細動である割合は高かった。経年的に公的スペースにおける心原性院外心停止の発生率は変化ないが、社会復帰率、生存率、病院前自己心拍再開率は改善し、その事はバイスタンダーによるAED使用と関連した。また、AED使用までの時間はそれらのアウトカム指標と独立して関連した。以上から、児童生徒の心原性院外心停止に対するバイスタンダーによるAED使用の有効性が証明された。2 病院ベースの臨床データの調査研究の2次調査後方視的観察研究。日本心電図学研究会の支援の下に2005-09年に発症した院外心原性心停止を全国の小児循環器評議委員から登録を受け、臨床所見、臨床診断と対比する。結果として、58例収集し、心室細動の割合は高く、約半数で学校で発症し、バイスタンダーによるAEDは運動時に使用され、学校では運動時発症の割合が85%と高く、主に運動場、体育館、プールであった。学校発症例は社会復帰率がより良好であった。学校外では、自宅、道路が多く、バイスタンダーによるAED使用は稀であり、社会復帰率は不良であった。学校でのAED使用は大部分が、学校教員によるものであった。慢性疾患経過観察例は、約半数であった。以上から、学校でのAEDを用いた蘇生の重要性が示唆された。
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