熱性けいれん患者より発見された過分極活性型環状ヌクレオチド依存性チャネル(HCN)変異遺伝子をiPS細胞と神経系の細胞に遺伝子導入し、神経分化に伴うHCN2の働きの変化をパッチクランプ法を用いて検討したところ、ラット海馬CA1細胞において変異型ではコンダクタンスが上昇していた。また細胞内のチャネル蛋白の分布については、PC-12において細胞膜への移行が確認された。動物神経細胞実験においても培養細胞と同様の結果が得られ、今回の研究はこの遺伝子変異をもつことにより個体が熱性けいれんを発症しうる可能性を示唆した結果になり、熱性けいれんの病態解明の一助になることが大いに期待されるものである。
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