研究課題/領域番号 |
24791105
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齋藤 誠 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80535021)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | SGA児 / 胎児発育 / 遺伝子多型 / 遺伝学 |
研究概要 |
1.正期産児における出生体重とメタボリックシンドロームに関連するホルモンの遺伝子多型との関連に関する検討 筑波大学人間総合科学研究科の倫理委員会の審査後、目標症例である760例の満期産appropriate-for-gestational age(AGA)児の遺伝子及び血清の採取・保存が終了した状態である。760例の満期産AGA児の臍帯血中のDNA及び血清を採取・保存できたことにより、出生体重すなわち胎児発育に影響を与えるインスリン関連ホルモンの遺伝子多型を検索できるとともに、実際に出生体重と関連が認められた遺伝子のホルモンの胎内での分泌量を検討できると考えられる。ただ採取・保存できた血清は、少量であるため、現在は過去の報告などから実際に測定するホルモンやその遺伝子多型を検討しているところである。 2.SGA低身長のCatch upに影響を与える因子の検討 現在までに満期産Small-for-gestational age(SGA)児40例(目標100例)、早産Small-for-gestational age (SGA)児40例(目標100例)の登録が行えており、現在フォローアップ中である。フォローアップに際しては、症例間のばらつきが出ないように、それぞれ設定した同一の時期(満期産SGA児は、出生時・生後1か月時・3か月時・6か月時・9か月時・12か月時、早産SGA児は出生時・修正満期時・修正1か月時・3か月時・6か月時・9か月時・12か月時)にフォローアップを行い、その身体計測値、栄養状態、発達状況を細かくチェックするとともに、血清の保存を行っている。そのような細かいフォローアップを行うことにより、今後SGA低身長のCatch upに影響を与える因子を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度は、満期産SGA児、満期産AGA児、早産SGA児を登録し、DNA及び血清の採取を行う予定であったが、その採取場所である筑波大学附属病院の新棟への引越しがあり、目標である早産SGA児100例中40例程、満期産SGA児100例中40例程の登録しか行えていない。 また、満期産AGA児に関しては目標症例数である760例のSNA及び血清の採取は終了している。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度も平成24年度に引き続き、満期産SGA児、早産SGA児の登録作業及びフォローアップを行っていく。また平成24年度に目標症例数に到達した満期産AGA児760例に関しては、ホルモン値・遺伝子多型・出生体重を総合的に検討し、胎児発育に影響を与える因子を解明していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度に残額が生じた理由としては、早産SGA児・満期産SGA児の登録が予定より少なかったこと、満期産AGA児の遺伝子多型の検索が行えなかった状況が、原因としてあげられる。平成25年度は、平成24年度に登録できなかった早産SGA児・満期産SGA児症例分も加えた症例のDNA採取、インスリン・血糖などのインスリン感受性に関連する因子の測定、また目標症例数に到達した満期産AGA児の遺伝子多型の検索・ホルモン測定のための試薬調達に、平成24年度分の助成金の残金及び平成25年度分の助成金を使用する予定である。
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