低体温療法を施行した重症新生児仮死3例(重症群)と、低体温療法を必要としなかった軽症新生児仮死15例(軽症群)、比較対照症例13例(対照群)について、日齢0、1、2、3における血清サイトカイン濃度と核内転写因子発現およびシグナル伝達分子を測定した。仮死群では炎症性サイトカインが有意に高値を示した。軽症群と対照群では、炎症性サイトカインは経時的に低下したが、重症群では高値が持続した。IL10は各群において、経時的に低下した。転写因子発現とシグナル伝達分子測定では、Smad2が重症群で有意に低値であった。 重症新生児仮死児では炎症が持続し、その炎症は低体温療法でも抑制する事ができていなかった。
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