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2012 年度 実施状況報告書

新生児期集中治療による腸内環境変化の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24791120
研究種目

若手研究(B)

研究機関北里大学

研究代表者

伊藤 尚志  北里大学, 医学部, 助教 (90383629)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード新生児 / 感染
研究概要

本年度は、①各病棟と外来(1ヶ月健診)での糞便回収及び承諾取得、②各菌種の特異的プライマーの設計と確認、③NICU入院児の糞便検体を用いた代表4菌種の解析、を主に施行した。①に関して、NICU入院児の検体回収及び承諾取得はスムーズであった。当初、重症患者への検体回収は困難が予想されたが、回収日齢に幅を持たせることで概ね回収可能であった。一方、正常新生児の検体回収は、一ヶ月時の外来で、同意を得た保護者が検体を忘れて来ることが多く、検体回収が難航した。入院時での検体回収の説明及び配布資料を改善し、今後も目標検体数の回収を目指す。②に関して、Bifidobacteria、Enterococci、Enterobacteriaceae、Staphylococcus aureusの4菌種のRT-PCRを用いた解析系を確立させた。この系を用い、研究予定日齢で糞便検体を回収できた33症例の入院児に関して、臨床症状に対応した検出菌種の解析を行った(③)。この結果、今回の糞便検体から代表4菌種の定量的解析が可能なこと、さらに臨床症状や管理により各群で異なる菌種分布を呈する可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Bifidobacteria、Enterococci、Enterobacteriaceae、Staphylococcus aureusの4菌種のRT-PCRを用いた解析系を確立させた。この系を用い、研究予定日齢で糞便検体を回収できた33症例の入院児に関して、臨床症状に対応した検出菌種の解析を行った今後、目標検体数を回収し、各臨床群での統計学的解析を行う基礎が確立したと考える。

今後の研究の推進方策

本年度施行した研究結果を踏まえ、引き続き臨床検体の同意取得及び検体回収を行う。臨床症状により分類した各群に対して、統計学的処理に必要なサンプル回収を目標とする。得られたサンプルのDNA抽出、RT-PCRによる解析を継続する。本年度系を確立した4菌種に加え、通常培養では検出が困難な嫌気性菌の検出が可能か検討する。さらに、計画した高圧液体クロマトグラフィーによる有機酸・短鎖脂肪酸解析の基礎実験を開始し、上記RT-PCRの結果を加えた解析を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

検体処理のため、DNA抽出キット・マイクロピペット・チューブの購入、RT-PCR関連物品の購入に使用。もうひとつの系である有機酸・短鎖脂肪酸解析の消耗物品の購入に使用予定。
2013年6月に行われる第11回世界周産期学会(モスクワ)にて現段階の研究結果を報告し、今後の研究発展のための意見を求める。

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公開日: 2014-07-24  

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