研究課題
そう痒性皮膚疾患患者に対して抗アレルギー剤試験を行った。簡便な為日常診療で用いられるが客観性に乏しいVisual Analog Scaleによる評価と異なり、我々の開発した有線型掻破音測定機による解析の方が早期より掻破行動を抑制していることが明らかになった。このことは、主観的なVisual Analog Scaleによる従来のかゆみ測定法より掻破音測定機の方がかゆみ及び掻破行動を鋭敏に客観的に捉えていることを示唆していると考える。また既存のビデオ撮影による解析よりも掻破音測定機の方が安全かつ簡便であると考える。また、工学部との共同開発により、無線型掻破音測定機の開発に成功した。従来の有線型のものとは異なり、ブルートゥースを用いて集音器とタブレット型解析器を連携することにより、有線が患者に絡みつく危険性を排除し、有線による患者への苦痛を軽減し、機器のサイズを縮小し簡便化することに成功した。また、従来の有線型掻破音測定機と同等の検出率を持つことを明らかにした。学会発表としては、2012年5月に第24回春期アレルギー学会、7月に第11回EBMフォーラムで発表を行った。講演会としては、2012年10月に協和発酵社内研修会で、2013年1月に三重アレルギー市民公開講座にて掻破音測定機に関する講演を行い、研究成果の意義や啓蒙活動をした。さらに2013年5月International Investigative Dermatology 2013において A new sensitive scratch recorder for human dermatitisにつき発表し、2013年6月日本皮膚科学会総会にて報告した。主な内容はJournal of dermatologyにacceptされ2014年3月号にpublishされた。
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Journal of Dermatology
巻: 41(3) ページ: 233-238