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2013 年度 実績報告書

慢性蕁麻疹の病態における組織因子の発現機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24791158
研究機関広島大学

研究代表者

森桶 聡  広島大学, 大学病院, 病院助教 (40536679)

キーワード蕁麻疹 / 血液凝固 / Tissue Factor
研究概要

慢性蕁麻疹の病態において外因系の血液凝固能が亢進しているか否かを確認するため、トロンビン生成試験を行った。慢性蕁麻疹患者の血漿では健常人にくらべ、Tissue Factor(TF)、Phosphatidyl serine (PS)の添加によって産生されるトロンビン量が著しく増加していることが明らかとなった。この結果は、慢性蕁麻疹の病態では、外因系の血液凝固能が明らかに亢進していることを意味している。我々はTissue Factorの発現細胞の候補として、血管内皮細胞に着目した。血管内皮細胞におけるTissue Factorの発現メカニズムについてはこれまでよく知られていないため検討を行った。その結果、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(Huvec)では、ヒスタミン、Lipopolysaccharideによる刺激によってTissue Factorの発現が認められること、さらに、ヒスタミン、Lipopolysaccharide両者による同時刺激によって相乗的にTissue Factorの発現が起こることを見出した。さらに、ヒスタミンによるTissue Factorの発現は、ヒスタミンH1受容体拮抗薬での処理によって抑制されることがわかった。一方で、ヒスタミンH2受容体遮断薬では抑制されないことも示された。これらのことから、ヒスタミンH1受容体を介した反応であることが明らかとなった。次に、Lipopolysaccharideによる刺激後の血管内皮細胞におけるヒスタミン受容体のmRNAを検討した。その結果、刺激によりヒスタミン受容体の発現が亢進することがわかった。このことから、Lipopolysaccharideは血管内皮細胞のヒスタミンに対する感受性を増強させる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 慢性蕁麻疹におけるトロンビン生成ポテンシャルの検討

    • 著者名/発表者名
      森桶 聡、竹田知広、櫻井嘉彦、高萩俊輔、柳瀬雄輝、岩本和真、秀 道広
    • 学会等名
      第43回日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会学術大会
    • 発表場所
      金沢市
  • [学会発表] 慢性蕁麻疹の病態と血液凝固の関わり

    • 著者名/発表者名
      森桶 聡、高萩俊輔、岩本和真、柳瀬雄輝、平郡真記子、秀 道広、櫻井嘉彦、竹田知広
    • 学会等名
      第65回日本皮膚科学会西部支部総会学術大会
    • 発表場所
      鹿児島市
  • [学会発表] 蕁麻疹、血管性浮腫と凝固能異常

    • 著者名/発表者名
      森桶 聡、高萩俊輔、岩本和真、柳瀬雄輝、秀 道広、櫻井嘉彦、竹田知広
    • 学会等名
      第25回日本アレルギー学会春季臨床大会
    • 発表場所
      横浜市

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公開日: 2015-05-28  

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