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2013 年度 実績報告書

ヒトリンパ管内皮細胞におけるLYVE-1sheddingの誘導

研究課題

研究課題/領域番号 24791160
研究機関愛媛大学

研究代表者

岡崎 秀規  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90622382)

キーワードリンパ管内皮細胞 / ectodomain shedding / I型膜タンパク / LYVE-1
研究概要

アデノウイルスを用いて LYVE-1をリンパ管内皮細胞(LEC)に強制発現させることによって、培養細胞においてLYVE-1 sheddingを検出可能にした。 LECにLYVE-1を過剰発現し、TPA (shedding inducer)を添加するとLYVE-1全長にあたる約70kDaのバンドに加え、切断され短くなった17 kDaのバンドが検出された。IL-1βの添加でも同様のバンドが認められsheddingの誘導が確認された。さらにアルカリフォスファターゼ (AP)を付着したLYVE-1を強制発現する事により、sheddingの定量化を行った(AP assay)。IL-1βの刺激により培養液内のAP活性はコントロールと比較して増加しており、IL-1βによるLYVE-1 sheddingの誘導が確認された。さらにこの実験系を用いて、sheddingのシグナル経路を検討した。IL-1R1、MAP Kinase(JNK、p38、ERK)の各阻害剤を添加することによりIL-1βによるLYVE-1 sheddingは有意に抑制された。さらに、CD44では切断酵素として報告されているADAM10、ADAM17が、LYVE-1 sheddingに関与しているのかについて検討をおこなった。ADAM10、ADAM17のsiRNAを用いたノックダウンによりIL-1β添加により遊離するAP活性は抑制された。特にADAM17ノックダウンにより大きく抑制されており、LYVE-1の切断にはADAM17がより大きく関与しているものと考えられた。以上より、LYVE-1のsheddingがIL-1βにより誘導される事が示された。また、そのシグナル経路においてはERK、JNKが重要であり、切断を誘導している酵素は主としてADAM17であり、ADAM10も働いている事が示された。これらの結果は炎症の起こっている組織において、これまでリンパ管内皮細胞のマーカーとして知られていたLYVE-1という分子が炎症性サイトカインであるIL-1βによりsheddingという生化学的な変化を起こすという新しい知見を示すものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Eccrine sweat contains IL-1α, IL-1β and IL-31 and activates epidermal keratinocytes as a danger signal.2013

    • 著者名/発表者名
      Dai X, Okazaki H, Hanakawa Y, Murakami M, Tohyama M, Shirakata Y, Sayama K.
    • 雑誌名

      PLoS One.

      巻: 8 ページ: 1-8

    • DOI

      doi: 10.1371/journal.pone.0067666.

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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