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2012 年度 実施状況報告書

メラノーマの新しい細胞移動メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 24791165
研究機関札幌医科大学

研究代表者

國本 梨沙  札幌医科大学, 医学部, 助教 (20468094)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード日本
研究概要

ラメリポディア形成とSIRT1の関連性や局在変化について調べた。メラノーマ細胞では血清や成長因子刺激によりラメリポディアが形成される。予備的検討ではB16F1メラノーマ細胞では血清刺激やPDGF、EGFによるラメリポディアの形成がSIRT1の阻害により著しく抑制されることが判明した。確認実験として他のSIRT1阻害剤(sirtinol, splitomicin)やSIRT1-shRNAが血清刺激によるラメリポディア形成を抑制するかB16F1細胞を用いて検した。また、逆にSIRT1活性化を促すNADやresveratrolのラメリポディアの形成に対する影響も検討した。予備的検討では血清刺激によるラメリポディア形成において、刺激後5 minでSIRT1がラメリポディアの先端部分の膜直下全体に局在化した。SIRT1阻害薬を投与するとラメリポディアの形成自体が阻害されるので、SIRT1の局在化は観察できない。しかし少数の細胞ではラメリポディアが作られることから、このようなラメリポディアでSIRT1が局在化しているか調べた。また、細胞の形態についても、SIRT1促進剤、阻害剤でどのように変化するのか、詳細に調べ、突起の数や長さについて検討した。さらにRac1活性化との関連について活性型Rac、または非活性型Racを用いB16F1細胞にnucleofectionまたはLipofectionし、ラメリポディア形成について調べた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ラメリポディア形成についての詳細な検討に時間がかかっており、SIRT1結合蛋白質を分離し、分離した蛋白質のなかで細胞極性や細胞移動への影響についてまだ詳細に調べることができていない。

今後の研究の推進方策

まずSIRT1結合蛋白質について詳細な検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

細胞移動のキーとなるRac1について、SIRT1阻害剤の活性化Rac形成への作用をGFP-PAK1蛋白質を用いたpull-down法を用いて検討する。
SIRT1結合蛋白質について、分布や強制発現、阻害やノックダウン実験をおこない、その分子自体と細胞移動との関連を調べるとともに、flag-tagをつけたクローンの強制発現させ、細胞内局在と、ラメリポディア形成時の分布や局在変化についてflag抗体を用いた細胞免疫染色法で検討する。
また、SIRT1により脱アセチル化される分子であるかどうかも確認し、アセチル化によるその分子自体が持つ活性の変化も調べる。さらにアセチル化部位をMASSを使った解析法により同定する。

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公開日: 2014-07-24  

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