アレキシサイミアは神経性無食欲症(AN)で高率に認められる性格特性であり,ANの認知の障害と密接に関連している可能性が提唱されている.本研究は,対人関係ストレスに関連した単語刺激課題遂行時の脳活動をfMRIを用いて測定し,ANにおけるアレキシサイミア傾向に関連した脳領域を検討した.女性AN患者を対象に,MRIを用いて対人関係ストレス単語刺激の認知課題遂行中の脳活動を撮像した.AN患者の対人関係ストレスに関する不快な情動の認知障害に前頭前野の関わりが示唆された.TAS-20スコアが高いAN患者ほど扁桃体,後帯状回,前帯状回の活動が低く,アレキシサイミアが重要な一因となっている可能性が示唆された.
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