研究課題/領域番号 |
24791222
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
鎌田 鮎子 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (70573921)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 神経ベーチェット |
研究概要 |
神経ベーチェットは難治性の疾患であり、患者やその家族が抱える苦痛は問題であり、その対応は急務である。我々は、他の認知症性疾患と同様にできるだけ早期からの病状把握をすることが、病態解明や治療的介入につながるのではないかと考えている。本研究の目的は、精神医学的、神経心理学的評価などを行うことにより、NBに進行する前段階を明確に定義し、その臨床的特徴の詳細を把握することにある。 平成24年度は、内科医との連携により対象患者を集めることから始め、それにあたっては特別に専門外来を紹介するためのパンフレットの作成や配布などを行った。 心理士の雇用も行い、WAIS,Wisconsinなどの神経心理学的検査を順次行い、データの蓄積を行った。既に神経ベーチェットを発症している症例についても診察を行っており、未発症とされている症例との比較のためにも検査を進めてきた。また、より症例の詳細な病態の把握や検討ができるよう、内科医とも定期的なカンファレンスを開催し、情報の共有化を行ってきた。 対象患者の中で、本研究テーマに通ずるような、軽度認知機能障害を呈するが、明らかな神経症状を有さないベーチェット病の一例を精神科診断学会で報告した。また、ベーチェットと同様の自己免疫性疾患である橋本病やSLEの症例についても専門外来では診療対象としており、より知見を深めることができた。それらについては、同学会でも共同演者として発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
内科医との連携により患者数は順調に集まっている。心理士の協力もあり、短期間での検査実施が可能となっており、順次検査をすすめデータの蓄積を行っている。予定症例数の5分の1程度が現在終了している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中により患者数を集め、一つ一つの症例に対して検査・評価を進めていく。累積されたデータは、今年度後半には統計学的手法により解析していく予定である。またこれらの症例や研究結果については国内の学会において報告する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
文献の検索やデータの解析、論文投稿や学会報告に使用使用する予定である。平成24年度では、予定していたパソコンの購入と国際学会への参加を行わなかったことから繰越金が発生した。
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