研究課題
中枢神経症状を合併する神経ベーチェット病の早期発見、早期介入を目的に研究をすすめてきた。平成25年度は前年度と同様に順次症例を集める作業を行いつつ、それまで集まった症例に関して更に検査を進めていった。特に神経心理学的検査においては心理士の協力のもと項目を増やすことで詳細な情報集積を行い解析を進めていった。中間報告として、計13名の症例に関して統計学的に解析を行った研究結果を日本総合病院精神医学会で発表を行った。現時点では症例数がまだ十分ではないこともあり、神経ベーチェット病の神経心理学的傾向においては数多くの有意性を見出すことはできなかった。しかし、これにおいてはさらに症例数を増やして解析を行うことや、対象となる症例の解析項目を増やすことで何らかの有意な結果が得られることも期待された。また同発表は、学会誌から貴重な研究報告として論文投稿も依頼されており、今年度中に投稿予定である。6月にはスペインのマドリッドにおいて開かれたヨーロッパリウマチ学会にも参加することで、診断基準や診断方法における新たな知見を得ることができ、研究方法にも大きなヒントを得ることができた。またベーチェット病と同様の自己免疫性疾患である橋本病やSLEの症例についても、共同演者として第109回日本精神神経学会、12th Psychoimmunology Expert Meetingにおいても共同演者として報告を行った。
2: おおむね順調に進展している
集まった症例に関して順調に統計学的解析を進めており、研究成果の発表も学会で行うことができている。
昨年度発表を行った症例に更に症例数を加えること、また更なる神経心理学的検査の実施や解析方法を変えることを予定している。これらの結果においては同様に国内外の学会において報告する予定である。
統計学的解析において既存の解析ソフトを使用することで経費が削減されたため。次年度においては解析ソフトの購入が必要であれにそれに充てる予定である。
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