睡眠中に暴力的な行動を呈し、将来的なアルファシヌクレイノパチーへの発展リスクを有するレム睡眠行動障害(RBD)の実態調査と発展関連因子の探索を行った。RBDではドーパミンアゴニストが61.7%で有効であり、筋活動抑制を伴わないレム睡眠量(RWA)がこの効果に関連した。RBD症状がなくRWAのみ出現するisolated RWAの調査および定量評価では、RWAのRBD診断カットオフを超える者が14%にも上っていた。また、特発性RBD患者の76.5%で軽度認知機能低下が認められ、健常群に比して覚醒中とレム睡眠中の脳波速波成分の減少を示し、レム睡眠中の徐波成分が認知機能低下に関連していた。
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