本研究は自閉症スペクトラム症の行動特性である限局的反復的行動(RRBs)の神経基盤の探索を目的とした。研究1:RRBsの認知心理学的基盤である実行機能障害に着目し児童でも脳機能計測下で実施可能な検査開発を試み、光トポグラフィー下で語産生課題を健常者25名に実施、両側前頭前野と上側頭皮質で神経活動増加を検出した。研究2:RRBsの神経学的基盤の有力候補である大脳小脳連関機能不全検出に向け、児童でも実施可能な検査であるNIRSと脳磁図の有用性確認のために小脳損傷神経発達障害患者に対し把握課題施行中の計測を行いcrossed cerebellocerebral diaschisisの検出に成功した。
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