研究課題
(1) マーカー移動のデータの検証 肺腫瘍と同様の呼吸性移動対策を行った腎・副腎腫瘍に対する体幹部定位放射線治療の全国多施設研究の解析結果を、米国放射線腫瘍学会(Japanese Multi-institutional Study of Stereotactic Body Radiation Therapy For Renal and Adrenal Tumors. 2014年9月14日 サンフランシスコ )で発表した。昨年度発表した、肺内に留置したマーカー移動の照射中とCT撮像時の比較・検討に内容に症例を追加し、医学統計学分野部門の協力のもと分散成分の解析などをすすめた結果、"CT計測での移動距離10mm以上"と"肺下葉"が、照射中とCT撮像時のマーカー移動距離の差に寄与したことがわかり、現在論文作成中である。肺腫瘍の動きにも影響をあたえる胃についても、胃粘膜下に留置した金マーカーの動きについての解析内容(2012年米国放射線腫瘍学会発表済み)について論文完成し、現在国際誌に投稿準備中である。(2)各呼吸位相における動きの解析と予測モデル作成 16列CTでは機器性能の限界のため腫瘍中心の動きと各マーカーの動きの詳細な検討が困難であった。より高速かつ高画質で撮像できる320列CTを用いることとし、肺腫瘍の動きを評価するための準備として、ファントム実験を行った。実験では、各サイズの模擬腫瘍を用いた上で、多様な呼吸性移動のパターンを想定して320列CTでの撮像を行い、CT画像の画質を保持し被ばく線量を低減するための撮像プロトコルを検討した。結果は学会発表予定である。今回の研究目的である、複数箇所での” 待ち伏せ”照射を可能にする新たな放射線治療方法の概念を実現するための特許出願を行った(放射線治療システムおよび放射線治療プログラム、2015-008434)。
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