現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒト癌細胞を用いて、培養細胞レベルで時計遺伝子発現の意義を明らかにする。対象とする時計遺伝子の発現検討は、我々が機能解析を行ったDEC遺伝子 (DEC1, DEC2) にとどまらず、CLOCK, BMAL, PER, CRYといったその他の時計遺伝子を含めた。 1.生物時計が刻む概日リズム解析は、培養細胞レベルでは同調因子として、高濃度 (50%) 血清刺激を用いた。ヒト癌細胞株に高濃度血清刺激を与えて、個々の細胞のリズムを同調させることにより、概日リズムを誘導させ、各種の時計遺伝子の概日リズム発現の変動を、リアルタイムPCR、ウエスタン・ブロット法で解析する。機能発現の高い時計遺伝子を明らかにした。 2.ヒト癌細胞における時計遺伝子と抗アポトーシス因子・細胞増殖因子・血管新生遺伝子との関連の解析を始めた。癌細胞における代表的な血管内皮増殖因子である、vascular endothelial growth factor (VEGF) に加えて、HIF (hypoxia-inducible factor)-1 の概日リズム発現ならびに時計遺伝子発現との関連を検討した。
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