通常酸素,低酸素条件におけるmTOR阻害剤による放射線感受性の修飾について検討した.実験にはヒト肺腺癌細胞株A549を使用し,タンパク質発現はウェスタンブロット、細胞生存率はcolony assay法で解析した.細胞の生存が10%となる線量(D10)から酸素増感比(OER)を求めた.Temsirolims併用により低酸素条件下で誘導されるHIF-1aの発現は減少した.X線単独での通常酸素,低酸素条件下のD10は、それぞれ5.1Gy、14.2Gyで、OERは2.8であった.Temsirolimus併用下では通常酸素,低酸素条件下のD10はそれぞれ4.8Gy,5.4GyでOERは1.1であった.
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