テネイシン-C(TN-C)は虚血性心疾患などの炎症部位に一過性に高発現する。TN-Cを特異的に認識する抗体を用いて、分子診断薬として改良可能かどうかを検証した。ハイブリドーマのRNAから抗TN-C抗体のH鎖可変領域(VH)とL鎖可変領域(VL)遺伝子をクローニングし、重複伸長PCRを行い、VH-linker-VL遺伝子(scFv遺伝子)を大腸菌、in vitroセルフリー(RTS小麦胚芽)の発現系、哺乳類細胞株(HEK293)へそれぞれ遺伝子導入した。その結果、HEK293において最も多く発現量が得られた。準備が整い次第、心筋炎モデル動物に注入して病巣への集積を確認する予定である。
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