研究課題
回転型放射線治療の肺に対する低線量増加の問題を解決するため、肺を避けるような照射角度・回転角度および照射野サイズ(ハーフフィールド)を考慮し、悪性胸膜中皮腫に対する回転型強度変調放射線治療の治療計画シミュレーションを行い、従来の固定型強度変調放射線治療と比較を行い、再検討を行った。前回の報告と同様、腫瘍に対する放射線集中性(90%放射線量領域)はほぼ同等となり、1回の治療時間が約1/5に低減されることを再確認した。また、強度変調放射線治療に必要な最適化パラメータを決定することにより、治療計画シミュレーションを立案するため時間を低減することが可能であることも示唆された。しかし、肺に対する低線量が従来の固定型強度変調放射線治療よりも増加する傾向にあった。実際に臨床応用する際には、これらの増加が臨床上問題になるかをしっかり考慮して実施する必要がある。また、回転型強度変調放射線治療シミュレーション実施のために必要な医療用加速器の調整(コミッショニング)を行い、前立腺がんおよび頭頸部がんに対する回転型強度変調放射線治療のEnd to Endテストを行った。前立腺がんおよび頭頸部がんに対して、三次元検出器による測定結果と回転型強度変調放射線治療のシミュレーションの結果を比較し、ガンマ解析(3 mm/3%)にて、90%以上のパス率を示した。医療用加速器の調整が高精度に行われ、悪性胸膜中皮腫に対する回転型強度変調放射線治療に対しても高精度に治療可能であることを示唆した。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件)
Journal of Applied Clinical Medical Physics
巻: 3 ページ: 71-79
http://dx.doi.org/10.1120/jacmp.v15i3.4594
International journal of medical physics, clinical engineering and radiation oncology
巻: 3 ページ: 125-132
10.4236/ijmpcero.2014.33018
International journal of radiation oncology, biology and physics
巻: 90 ページ: S871-S872
http://dx.doi.org/10.1016/j.ijrobp.2014.05.2489
Medical Physcis
巻: 41 ページ: 12
10.1118/1.4864242