本研究の目的は,MRIを用いた分子イメージング技術の一種である化学交換飽和移動(CEST)法について数値シミュレーションと実験により定量性向上のための知見を得ることである. 本研究により,撮像対象に関するパラメータ(緩和時間など),撮像条件に関するパラメータ(印加ラジオ波強度など)とCEST法による画像コントラストの関係について知見を得ることができた.本手法により定量性の高いデータを取得するためには,今後のさらなる検討が必要であるが,本研究で得られた結果は,CEST法のコントラストの最大化,撮像条件の最適化を行うための知見につながる可能性が期待できる.
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