短寿命PET核種の一つである炭素11をピクテスペングラー反応によってオリゴペプチドへの導入を試み、以下の結果を得た。(1)炭素11標識前駆体の一つである炭素11ホルムアルデヒドとLys残基の側鎖にTrp塩酸塩を導入した無保護の環状RGDペプチドとの反応を遠隔合成装置により行い、合成終了時の収率が5.9 ± 1.9% で得ることに成功した。(2)炭素11標識RGDペプチドを膵がん由来BxPC3とMIAPaca-2細胞を移植したマウス体内の臓器移行性の実験から、このペプチドはBxPC3細胞に集積することがわかった。さらにPETイメージングも行い臓器移行性の結果と一致することも併せて確認した。
|