ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)の移植後動脈硬化進展への関与を検討した。まず初めに、マウス異所性心臓移植モデルを用いて、mAChRの移植心生着率への影響を調べた。結果、MHC完全不一致のドナー・レシピエントを用いた心移植後の心生着率には、mAChRの関与はないことが示唆された。また、同じドナー・レシピエントの組み合わせを用いて血管移植モデル作製し、移植後動脈硬化進展について調べたところ、mAChR欠損の影響は認められなかった。しかしながら、マイナー抗原の異なるドナー・レシピエントの組み合わせで検討したところ、mAChR欠損マウスにおいて有意な差が認められた。
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