研究実績の概要 |
3)Nogo-Bによるタンパク発現制御の網羅的解析 動物モデルでの各種実験結果から、Nogo-Bが単球活性に影響を及ぼしている事は明らかであるが、一方で細胞内のシグナル伝達系に及ぼす効果や、それに伴う細胞表面の接着因子発現、サイトカイン分泌に及ぼす影響についてはまだ未確認である。本項目では最新のプロテインアレイ法を用いて網羅的解析を行い、タンパク発現傾向の全体像を明らかにしていく。 培養下に十分量の細胞数を確保した単球をMCP-1であらかじめ刺激しておく。前年度までの実験2)において最も効果に差が出た濃度のAP-Ng66/AP-AmNgBを単球にそれぞれ投与し、24時間後に細胞を採取する。破砕、分離、タンパク濃度測定の後、プロテインアレイ法 ( Protein MicroArray) を用いてタンパク発現制御の網羅的解析を行う。本アレイプレートにはキナーゼ、転写因子、膜タンパク、核タンパク、シグナリング、サイトカイン、アポトーシスなど様々な約9,400種類のタンパク質がスポットされており、定性的にではあるが、非常に多彩なタンパクの発現傾向を同時に知ることが出来る。この実験結果に基づき、有力な候補タンパクについてはそれぞれの抗体を用いたWestern blottingによる確認実験と発現量の相対的定量を行うことを予定いたしました。
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