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2012 年度 実施状況報告書

Direct Reprogrammingを応用したインスリン産生細胞の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 24791374
研究機関大阪大学

研究代表者

岩上 佳史  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60597441)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードADSC / MafA / PDX-1 / Ngn3 / Direct Reprogramming / インスリン
研究概要

1. in vitroでの解析
in vitroで培養保存したADSCに、GFPを導入したAdenovirus vectorを用いて膵臓転写因子(MafA, PDX-1, Ngn3,以下三因子と略記)を同時に導入した。蛍光顕微鏡を用いて観察することで、24時間後にはほぼ100%導入されていることが確認できた。インスリンの発現量をqRT-PCR法を用いて解析したところ、インスリンmRNAの発現量は、コントロールと比較して三因子を導入したADSCで上昇していたが、有意差までは認められなかった。
2. in vivoでの解析
臨床応用を考慮し経門脈的に肝臓へADSCを移植した。また後の病理組織学的検討が行い易いように小葉へのみ移植するlimited hepatic lobe移植を行った。移植後6日目に移植肝小葉を採取し、ホモジェナイズしたサンプルを用いてqRT-PCRを行ったところ、移植前と比較して約700倍のインスリンmRNAの発現量上昇を認めた。in vivoの環境下でインスリンmRNAの発現上昇が得られることが示唆されたため、インスリンタンパクを同定する目的で移植後7日目に採取した移植肝小葉を用いて病理組織学的検討を行った。移植したADSCの局在はGFPを免疫染色することで確認することができた。しかし現時点では未だ、GFPの染色が得られた部位と同部位へのインスリン染色は確認できていない。続いて免疫染色の検出限界より、さらに微量のインスリンタンパク量を検出する目的で、in situ肝灌流モデルを用いてインスリンELISAを行った。ポジティブコントロールとして分離膵島の移植を行った肝臓を灌流したところ、高グルコースに変更後速やかなインスリンの上昇を認めた。しかし現時点では未だ、三因子を導入したADSCを移植した肝臓からはインスリンの上昇を確認できていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね研究実施計画通り。

今後の研究の推進方策

検討数を増やし、移植後長期の解析ポイントを設定した上で、研究実施計画に従い推進する。

次年度の研究費の使用計画

まずADSCのin vivo direct reprogrammingについて、検討数を増やし、移植後長期の解析を追加した後、糖尿病化マウスを用いたdirect reprogramming ADSCのinsulin potentialを解析する。また移植後の腹腔内パルス投与を用いた糖尿病メンテナンス法についての有効性を検討する。

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公開日: 2014-07-24  

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