治療抵抗性乳癌における新規慢性炎症促進因子の機能解析

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24791383
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 外科学一般
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 中野 正啓 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (70622463)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 乳癌 / 転移

研究概要

本研究では、乳癌患者における慢性炎症因子Angptl2と乳癌進行度との関連性について検討した。遠隔転移した乳癌(Advanced)患者血清では、浸潤性乳管癌(IDC)患者、非浸潤性乳管癌(DCIS)患者と比較して、血清Angptl2値は有意に高値であった。また、ホルモンレセプター（エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター）陰性乳癌患者においては、乳癌の核グレードが高い（悪性度が高い）ほど、血清Angptl2値が高値であることが明らかとなった。これらの結果より、乳癌患者における血清Angptl2値は、乳癌の悪性度指標の一つとなる可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Serum ANGPTL2 Levels Reflect Clinical Features of Breast Cancer Patients : Implications for The Pathogenesis of Breast Cancer Metastasis (2014)
  • 著者名/発表者名: Endo M, Yamamoto Y, Nakano M, Masuda T, Odagiri H, Horiguchi H, Miyata K, Kadomatsu T, Motokawa I, Okada S, Iwase H, Oike Y
  • 雑誌名: Int J Biol Markers 巻: (in press)
  • 査読あり
• [学会発表] 心タンポナーデを惹起した心嚢液貯留を伴う再発乳癌症例について (2014)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第11回日本乳癌学会九州地方会
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2014-03-01
• [学会発表] 当院におけるフルベストラントの使用症例に対する検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第51回日本癌治療学会学術総会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2013-10-26
• [学会発表] 血清Angiopoietin-like protein (ANGPTL)2 は乳癌の病態を反映する (2013)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第21回日本乳癌学会学術総会
  • 発表場所: 浜松市
  • 年月日: 2013-06-27
• [学会発表] 進行再発乳癌における血清Angiopoietin-like protein (ANGPTL)2 の可能性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第113回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2013-04-13
• [学会発表] Tumor-cell derived Angiopoietin-lile protein ANGPTL2 is a critical driver of breast cancer metastasis (2012)
  • 著者名/発表者名: Masahiro Nakano
  • 学会等名: 第71回日本癌学会
  • 発表場所: 札幌市
  • 年月日: 2012-09-21
• [学会発表] 内部に梗塞を伴った乳腺葉状腫瘍の1 例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第174回熊本外科集談会
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2012-09-15
• [学会発表] Chronic inflammatory mediater Angiopoietin-like protein 2 accelerates breast cancer progress (2012)
  • 著者名/発表者名: Masahiro Nakano
  • 学会等名: 第20回日本乳癌学会学術総会
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2012-06-28
• [学会発表] 乳癌転移におけるAngiopoietin-like protein の役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第20回日本乳癌学会学術総会
  • 発表場所: 熊本市
  • 年月日: 2012-06-28
• [学会発表] Trasutuzumab+Letrozole が長期間奏効している高齢者invasive micropapillary carcinoma(ER 陽性, HER2 陽性)の一例 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中野 正啓
  • 学会等名: 第17回九州乳癌懇話会
  • 発表場所: 佐賀市
  • 年月日: 2012-05-17