本研究ではヒト間葉系幹細胞を用い、細胞移植後の生着の土台として生体吸収性ハイドロジェルで補助した上で、細胞移植を行い、その対象としてマウスの乳房原基とされるMammary Fat Padという組織を部分切除し、実際の臨床で見られる乳房切除と近似したモデルを使用することで、乳がん術後の乳腺欠損部に対して、自家細胞移植を行い、その形状を復元することを目的としてその安全性に対する基礎的な実験を行うものである。本研究結果によって、移植された間葉系幹細胞が移植後に乳腺の欠損部を十分に補うことがわかり、また腫瘍化などの心配なく今後の自家細胞移植に安全に使用できる可能性が示唆された。
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