乳癌はintrinsic subtypeごとに治療方針が異なるが、サブタイプ別に臨床検体および細胞株に生じる代謝特性の違いについて検討した。穿刺吸引組織診検体をCE-MSを用いて解析すると、ホルモン受容体陽性・HER2陰性のluminal typeとホルモン受容体陰性・HER2陰性のTriple negative typeでは代謝特性が大きく異なっていた。また免疫不全マウスへの乳癌細胞株移植により形成された腫瘍を、MALDI-IMSを用いて解析したところ、サブタイプ間に特徴的な差異が認められた。 今後は先端計測技術による代謝解析の構築により、乳癌のテーラーメイド治療が可能になると考えられた。
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