研究課題
前年度までの検討により、ヒト食道癌細胞株におけるXB130・xCTの蛋白発現レベル解析が終了し、xCTのノックダウンによるXB130の蛋白・mRNA発現レベル抑制、XB130ノックダウンによるxCTのmRNA発現レベル増強が確認され、xCTとXB130の分子間相互作用の存在が強く示唆された。平成25年度は、xCT・XB130の直接的結合の有無を確認するため、xCT発現ベクターを導入したTE9, KYSE170細胞株において、Halo tag Resinを用いた共免疫沈降を施行した。共免疫沈降の結果、両者の直接的結合が存在しないことが明らかとなり、他の細胞増殖制御因子を介した間接的作用機序の存在が強く示唆された。詳細な相互作用を検討するため、恒常xCT・XB130非発現食道癌細胞株の樹立と平行して、Ki67・CyclinD1・p21・Anit-phosphohistone H3・E2F5等の細胞増殖制御因子発現との相関解析を進めた。xCT-siRNA導入TE13細胞株のマイクロアレイ解析により明らかとなったG1-S期関連遺伝子発現制御機構、食道癌切除検体におけるxCT発現とKi67発現の相関、独立予後因子としてのxCT高発現の意義等の研究成果を英文論文として発表した(J Gastroenterol:2013)。また、食道癌細胞増殖制御因子の個別解析を進め、p21・Anit-phosphohistone H3・E2F5の予後因子としての意義を明らかにし、各々英文論文として発表した(Anticancer Research:2013,3編)。同時に、食道癌におけるXB130の細胞周期制御機構と臨床病理学的意義の解明(Ann Surg Oncol:2013)を行うとともに、XB130によるmicroRNA制御機構を解明した(PLOS ONE:2013)。さらにアミノ酸輸送体xCTの研究から、食道癌における他の輸送体の発現意義についても解析を進め、水輸送体であるAQP5(J Gastroenterol:2014)、イオン共輸送体であるNKCC1(World J Gastroenterol:2014, accept)の発現意義を検証し、各々英文論文として発表した。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件) 学会発表 (16件)
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