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2012 年度 実施状況報告書

膵癌におけるHMGB-1の役割解明と新規標的治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24791444
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

赤堀 宇広  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10423922)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードHMGB-1
研究概要

消化器癌の切除標本および術前後や再発時の患者血清を用いて, 膵癌における HMGB-1 の役割を明らかにすることを目的に,免疫染色, Real-time PCR, フロー サイトメトリーなどの種々の免疫学的・分子生物学的手法により, HMGB-1 に関連する獲得免疫機構の全容を解明すべく包括的に解析を開始している.
現在,膵癌の切除標本を用いたHMGB-1 の免疫染色を開始しているが,安定した免疫染色を施行するに至っていない.そのため,染色に用いる一次,二次抗体の変更,さらには,染色条件の変更など詳細にわたり,再検討を行っているところである.結果として,膵癌切除検体を用いたHMGB-1 発現と予後, 再発形式, 臨床病理学的因子との関連が評価できるに至っていない,また,ヒト膵癌細胞株 ( PANC-1, MIAPaCa-2 ) におけるHMGB-1 発現の有無の検討においても,RT-PCR, Western blot の手法を用いて,開始しているところであるが,発現の多寡に比較的大きなばらつきが生じており,発現の有無を評価するに至っていない.そのため,膵癌細胞株を用い行うsiRNA の手法を用いたHMGB-1 knock down による研究は進行しておらず,よって,免疫不全マウス(SCID マウス等)に皮下移植し, in vivoにおけるHMGB-1 knock down による抗腫瘍効果を経時的に比較することは施行できていない.しかしながら,膵癌標本,膵癌細胞株において,HMGB-1の発現確認が安定して可能となった際には,速やかに,次実験に移行可能な状況を準備している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該の研究を進める上での基本となる膵切除標本および膵癌細胞株におけるHMGB-1発現を安定的に確認することが,使用抗体の選択, 実験条件など種々の影響でできていないため,当初の計画に沿った研究実績を達成できていない状況である.

今後の研究の推進方策

膵癌標本,膵癌細胞株において,確実で安定的にHMGB-1が発現していることが,本研究の中心となる事項であり,切除標本,および膵癌細胞株における発現確認を優先して行う.まず,切除標本に対する免疫染色においては,染色用一次抗体抗体の変更,染色条件の検討,ホルマリン固定標本で不十分で有れば,凍結標本を用いた免疫染色を施行することとする.なお,臨床病理学的のデータの集積は既に終了しており,免疫染色が終了すれば,速やかにHMGB-1発現と臨床病理学的因子との相関の検討を行える状況にある.また,膵癌細胞株においても同様であり,現在RT-PCR, Western blotの条件の変更,検体の再度作成を行っており,発現を確認した上で,速やかに,膵癌細胞株を用いた各種実験,たとえば,siRNAの導入等を行い,in vivoにおける実験を遂行していく.

次年度の研究費の使用計画

病理標本作製,モノクロール抗体の購入,Real-time PCR primer 試薬,また,マウスの購入代が必要である.

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公開日: 2014-07-24  

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