肺癌においてエピジェネティクス異常による発現抑制を受けるmiRNAを同定するために、肺がん細胞株の脱メチル化処理と肺癌手術検体での発現解析を組み合わせ、miR-34bとmiR-126を同定し、miR-34bのメチル化は手術検体において脈管浸潤と相関していた。さらに、肺癌においてmiR-139がhost gene PDE2Aのヒストン修飾による発現抑制を受けており、miR-139の発現低下は手術検体において縦隔リンパ節転移や脈管浸潤と相関することが明らかとなった。以上の結果から肺癌におけるエピジェネティクス異常によるmiRNAの発現低下が癌の悪性度に寄与する可能性が示唆された。
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