研究課題
非小細胞肺癌の完全切除例におけるBMP-7の発現を検討した結果、BMP-7の発現は非小細胞肺癌の臨床因子や予後と密接に関連していることが判明した。この結果は日本外科学会やシドニーで行われた世界肺癌学会で報告した。また、現在英語論文化し提出中である。さらに非小細胞癌の完全切除例においてBMP signaling pathwayの下流分子であるp-Smad1/5/8の発現を検討しBMP-7陽性でp-Smad1/5/8陽性の症例はそれ以外の症例に比べて非常に予後良好であるという結果であった。この結果については日本呼吸器外科学会で報告した。
3: やや遅れている
現在、BMP-7以外のBMPsの発現についても検討しているが免疫染色の条件設定などに難渋している。in vitroの研究についてもやや遅れており、現在肺癌の様々な細胞株の増殖・保存中である。
BMP-7の発現と非小細胞肺癌の進行との関連性についての論文は引き続き英語論文の掲載を目指す。現在抗BMP-2抗体を購入しており、今後非小細胞肺癌完全切除例におけるBMP-2の発現について検討する予定である。BMP-2は血管新生にも関連していると考えられており、非小細胞肺癌の転移・再発との関連を含めて臨床因子や予後への影響を評価する。in vitroの実験に関しては現在様々な肺癌細胞株の増殖・保存が進んでおり、今後これらを利用してBMPsの機能について検討する予定である。
平成25年度は研究が予定よりやや遅れていたため、実際に使用した金額は予算よりやや少なかった。平成26年をはin vitroの実験も進めていく。このためPCRの機材などを購入する必要があり、その一部として平成25年度からの繰越金をあてる予定である。
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Annals of Thoracic and Cardiovascular Surgery
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10.5761/atcs.cr.13-00011