システイニルロイコトリエンは、アラキドン酸から5-lipoxygenase pathwayにより合成される多彩な生理機能を有する脂質メディエーターである。我々は、ロイコトリエンC4(LTC4)による血小板活性化現象を明らかにし、その受容体下流の細胞内シグナルを解析し、インテグリンA2B3の活性化を引き起こす経路を明らかにした。また、生体内における新規血栓形成モデルを作成し、また、拮抗薬の薬物投与が大きな問題となっていたが、その新しいモデルを作成した。また、動脈硬化モデルに関しては再現性のあるモデル、結果を出すことができなかった。しかしながら、血栓モデルに関するノックアウトマウスを用いて実験を施行し、生体内におけるシステイニルロイコトリエン受容体の意義を明らかにし、脳血栓症における役割を明らかにした。
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