研究課題/領域番号 |
24791500
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷 直樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (20598370)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | Functional connectivity / Resting state network / Default mode network / Temporal lobe epilepsy / Parkinson's disease / NPH |
研究概要 |
1.PD;脳深部刺激術術前の患者3人での測定を行うとともに、脳深部刺激のために留置された電極からlocal field potentialを測定することができた。 2.TLE;てんかん手術術前の難治性側頭葉てんかん患者においてMRIを撮影し機能的結合の変化を解析、健常者との比較を行った。側頭葉てんかん患者においてはdefault mode networkの前半部と後半部との機能結合が、言語機能の低下がみられた群において低下していた。側頭葉てんかんにおける機能結合変化は既に報告があるが、言語機能の低下との相関に関しては過去に報告がない。今後側頭葉てんかん患者での高次脳機能障害の原因究明に寄与できる可能性がある。 3.NPH;術前術後にMRIを測定し機能的結合の変化を解析した。resting motor networkの中でもdefault mode network, motor networkにおいて術後の機能改善と連動していると考えられる変化が見られた。NPHにおけるこのような結果は過去に報告がなくNPHのメカニズムを考察する上において大変重要な情報と思われる。詳細は学術会議で報告し、現在学術論文として報告すべく準備中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
側頭葉てんかん患者、正常圧水頭症患者においてはMRI画像から計算される機能的結合の変化に関し解析が進みある程度の結果が得られたため各学会での発表を行い、現在は学術論文投稿の準備を進めている。しかしながらMEGの測定は思わしくなく解析も進んでいない状態である。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度は昨年解析を行った側頭葉てんかん患者、正常圧水頭症の機能的結合変化に関する研究をさらに押し進め学術論文として発表するとともに、パーキンソン病の脳深部電極より測定されたlocal field potentialの研究を進める予定である。具体的には正常圧水頭症の解析では解析手法の改善、側頭葉てんかん患者の研究では症例数の増加と解析手法の追加を予定している。パーキンソン病の脳深部刺激電極から測定されたdataでは昨年購入した解析ソフトBESAを使用して解析を進める予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
主に学会発表、論文作成のための費用、データ保存用ハードディスクに使用する予定である。
|