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2012 年度 実施状況報告書

脳性麻痺に対する神経回路再構築による抜本的再生治療

研究課題

研究課題/領域番号 24791504
研究機関山口大学

研究代表者

篠山 瑞也  山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (70467794)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード脳性麻痺 / 低酸素脳虚血
研究概要

in vitro研究:Oct 3/4, Sox1, Nestin, TuJ1, Map2abによる各neuronの成熟段階のマーカーをRT-PCRや免疫染色により評価した。またOtx1, CTIP2などの大脳皮質特異的な転写因子の発現に関して評価を行うことで、培養下でのES細胞の分化が、正常マウスの発生に沿ったものである事を確認した。
in vivo研究:低酸素性脳虚血マウスにES由来神経前駆細胞を移植することで、失われた神経ネットワークの再構築を確認するため、モデル作成と移植を実施した。
・低酸素脳虚血モデル作成: 生後4日目の新生マウスの右総頚動脈を結紮後に切断した後低酸素環境(8.0% O2,30分, 37℃)に暴露し、安定したModel作成技術を確立した。
・ES由来神経前駆細胞の移植:生後5日目(低酸素脳虚血負荷後3日目)のマウスに対しbregmaをメルクマールに計4ヶ所、ES由来神経前駆細胞を4万個/siteずつ注入する方法で生後5日の新生マウス(生後2日に低酸素性脳虚血処置済み)の大脳皮質深層に移植した。その結果、移植細胞は脳内に生着し軸索の伸長を確認した。
また、運動機能の評価として、移植2週後のマウスに対しててRota Rod Testを実施した結果、移植によると考えらる運動機能の回復が確認できた。この結果は、予備実験でも得られていたため、移植の技術向上によって安定したモデルが作成できたと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、「損傷された神経回路の再構築」であり、移植に関しては当初の予定通り、安定して実施できるようになった。また、低酸素脳虚血マウスを用いた実験も問題なく実施できており、次年度はデータの解析にも注力できると考えている。

今後の研究の推進方策

in vivoでの評価をメインに、H24年度の実験を継続する。運動機能の評価に関しては、移植2週後にRota-Rod testやBeam walking testを実施する他、足型を採取しtoe distanceを測定する事で痙縮の評価を実施する。 評価後対側第6頚髄後方よりFluorogoldの微量注入を行う。これら機能評価の1週後に灌流固定を行い脳・脊髄切片の免疫染色にて生体内での軸索投射性錐体ニューロンへの分化能・神経回路再構築を確認する。
in vitroでの評価に関しては、引き続き接着培養を行い神経分化の評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

本年度の実験内容に大きな変更はななかったが、本研究が順調に進展したことと、必要な試薬など当教室には在庫があったため、当研究費での使用額がかなり抑えられた状況であった。
未使用額についは、本年度は試薬の在庫が無いため、主として試薬の購入に用いる。その他、所属研究室現有の顕微鏡用のフィルタやレンズ等の購入に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fulminant Tuberculous Meningitis -Autopsy Case Report-2012

    • 著者名/発表者名
      Mizuya Shinoyama, Michiyasu Suzuki, Sadahiro Nomura
    • 雑誌名

      Neurologica Medico-Chirurgia

      巻: 52 ページ: 761-764

    • DOI

      10.2176/nmc.52.761

    • 査読あり
  • [学会発表] 低酸素性虚血マウスに対する胚性幹細胞由来神経前駆細胞移植2012

    • 著者名/発表者名
      篠山瑞也、出口 誠、野村貞宏、鈴木倫保
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会 第71回学術総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場、大阪
    • 年月日
      20121017-20121019

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公開日: 2014-07-24  

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