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2013 年度 実績報告書

悪性グリオーマに対するスピルリナの免疫賦活作用を用いた新たな免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24791508
研究機関高知大学

研究代表者

川西 裕  高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (90527582)

キーワードスピルリナ / 悪性グリオーマ / 免疫療法
研究概要

申請者は以下に示す実験成果を報告した。
E.coliとSpirulinaは共にグラム陰性菌に分類され、外膜の熱フェノール抽出物である脂質を含む複合多糖類、LPSとCPSは類似の構造を有すると予想されている。作用機序を比較するため、wild typeのTLR4を持つC3H/HeNマウスとTLR4に変異がありLPSに対し低反応のC3H/HeJマウスを用いた。マウスグリオーマRSV-Mをそれぞれに皮下移植し、Spirulina CPS, E. coli LPS を投与する群に分け比較すると、C3H/HeNではいずれの群でも有意に腫瘍増殖が抑制されたが、C3H/HeJではいずれの群でも腫瘍抑制効果を認めなかった。Spirulina CPSはTLR4を介し抗腫瘍効果を発揮することを確かめた。
抗腫瘍効果を担う細胞を同定する目的で、自然免疫系の免疫担当細胞のマーカーであるasialo GM1に対する抗体をSpirulina CPSとともに投与すると対照群に比べ早期に腫瘍増殖が認められた。Spirulina CPS投与群では獲得免疫の形成を認めたため、CD4,CD8に対する抗体とともに投与すると腫瘍増殖を認めた。Spirulina CPSの抗腫瘍効果にはTリンパ球も関与していることが示された。
Spirulina CPS投与群では血清中のIL-17は低下を示した。RSV-Mを移植したマウスにIL-17に対する抗体を投与したところ、C3H/HeN,C3H/HeJともに腫瘍抑制効果を認めた。IL-17は血管新生を促進することで腫瘍増殖に関与するとされており、CD31に対する免疫染色を行い血管新生を評価したところ、Spirulina CPS投与群では有意に血管新生が抑制されていた。Supirulina CPSの抗腫瘍効果にはIL-17の産生抑制による血管新生の抑制が関与が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] スピルリナ複合多糖体のマウスグリオーマに対するTLR4を介した抗腫瘍効果

    • 著者名/発表者名
      川西裕,富永明,奥山洋美,田口尚弘,楠本豊,八幡俊男,小野史郎,清水惠司
    • 学会等名
      第12回 四国免疫フォーラム
    • 発表場所
      徳島文理大学香川キャンパス(香川)

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公開日: 2015-05-28  

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