上腕骨大結節に従来あるとされる上面・中面の他に、それらの境界に「外側面」と名付けた新たな面が存在することを見出した。さらに棘下筋の前縁にX線不透過性マーカーを留置しマイクロCTを撮像し3D再構築を行うことにより棘下筋はその「外側面」の前縁にむかって停止していることを明らかにした。 また上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の病因と考えられている短橈側手根伸筋の起始部は他の前腕浅層伸筋群と異なり腱成分のみで起始する特殊性をもち、さらにその深層に位置する関節包は他の部位と比較して付着部が脆弱である。それらの構造的特殊性が近接するテニス肘の病因に関与していることを明らかにした。
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