今後の研究の推進方策 |
今回の不動化を加えた重傷CRPSモデルに対する抗NGF抗体の効果を分子生物学的、組織学的、行動学的及び脳機能学的に評価する。 特に分子生物学的解析においてはNGF以外にも BDNF, NT-3, NT-4、及びIL-1, IL-6, IL-10, PGE2などのサイトカイン、SP, CGRP, VIPを始めとする神経ペプチド、P2X, NK-1, Trk A, Trk B, NMDA, AMPAなどの受容体、Nav1.3, 1.7, 1.8, 1.9といった侵害受容に関与するナトリウムチャンネルをも対象とし、NGFと他の因子がどのように連動するかを確認する。 NGF中和抗体による治療効果を分子生物学的手法、行動解析、脳機能解析により評価することと、フラビン蛋白蛍光イメージング法を用いた脳機能イメージングにより中枢神経系の影響を評価する。特に、疼痛行動時の脳機能については感覚野の興奮だけで無く運動野の活動亢進が起こっていると推察しており、そこを捉えたい。
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