腱による骨格及び筋肉の機能的連結は、運動器としての組織構築に極めて重要であるが、連結部の形成機構はほとんど解明されていない。本研究では、コラーゲン線維形成に必要な分子シャペロンHsp47を腱特異的に欠失するconditional knockout (CKO)マウスを作成し、運動器の連結におけるコラーゲン線維形成の役割を解析した。CKOマウスでは、胎生期において腱組織のコラーゲン線維形成が著しく抑制されていたが、細胞による運動器の連結は維持されていた。従って、胎生期における運動器の連結部形成には、コラーゲン線維形成以前に構築されている細胞間の連結が重要な役割を果たしていることが示唆された。
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