ヒト腱板組織の免疫組織染色により腱板組織への糖化最終生成物沈着およびその受容体の発現を確認した。またin vitro実験においてAGEsが腱板細胞の細胞活性を低下させ、VEGF分泌を増加し、また容量依存性にHIF-1及び活性酸素の発現を増加させ、apoptosis 率も増加することがわかった。ラット健常肩腱板組織においても、AGEs量を計測し、組織学的検討により腱板組織の脂肪変性および引っ張り試験による最大破断強度と弾性率を計測し、組織AGEs沈着量との相関に関しても検討し、高い相関があることも確認できた。以上より、AGEsが加齢による肩腱板変性断裂の原因の一つになっている可能性が考えられた。
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