高齢化社会の到来に伴い、変形性膝関節症などの関節疾患の有病率が増加している。関節疾患では様々な要因により自己再生能力に乏しい関節軟骨の損傷や滑膜組織の炎症により、歩行時や加重時に疼痛を伴い、高齢者は特にその傾向が顕著で生活におけるQOLを著しく低下させる要因となっている。 そこで物理的ストレスによってもたらされる活性酸素に着目し、軟骨組織の恒常性維持に関わる滑膜組織で活性酸素の発生に伴い活性化されるTAK1を見出した。TAK1を抑制することで痛みの原因を効率良く抑制することが可能であった。また、軟骨細胞の恒常性維持に抗酸化マスター因子のNrf2が重要な役割を果たしていることも見出した。
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