研究課題/領域番号 |
24791577
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
小野寺 美子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (50516953)
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キーワード | 疼痛管理学 |
研究概要 |
妊娠による疼痛閾値上昇のメカニズムを解明するために脊髄での下行性抑制系に焦点を当て研究を進めている。 平成24年度に実験を開始し、還流固定の方法、サンプルの抽出方法を確立し、凍結切片を作成した。それと並行して、ラットの妊娠技術の確立及び神経障害性痛モデルの作成を行った。この技術の習得までに約6ヶ月程度かかり、安定した結果を得られるようになった 。 またラットの妊娠成立も安定してきたため行動学的にHot plate test、Von Fry filamentで妊娠ラットの疼痛閾値が上昇していることを確認した。続いて、妊娠ラットで神経障害性痛モデルを作成し、C-fosの局在を示すために免疫染色を繰り返しており、C-fosではないGFAPなどの抗体を使用した染色では結果が出ているので、免疫染色法自体は確立された。しかし安定した定量を行うことは困難であった。その原因として、二重染色を試みるために蛍光抗体法を用いたところが挙げられる。c-fosの染色ではDAB法を用いることが多く当初はDABにて染色も考慮したが、細胞局在を明らかにするために二重染色を行うことを目標としたため、蛍光抗体を用いた。蛍光抗体でも染色されている報告も散見されるが、条件設定がうまくいかなかった。 その為平成25年度はウエスタンブロットを用いてc-fosの発現を明らかにすることを試みた。非妊娠ラットでは神経障害性痛モデルにて、病側のc-fos増加を認めたが、妊娠ラットではその傾向が弱まることがわかった。今後はこの妊娠による差異が出現するメカニズムに迫っていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初免疫染色を行い組織学的アプローチを試みたが条件決定が困難であり、定量にまではいたらなかった。 その為ウエスタンブロット法に切り替えたため、手技の確立に時間を要した
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今後の研究の推進方策 |
ウエスタンブロットによる定量は概ねうまくいっており、この結果を元に再度組織学的見地から研究を進めていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
ウエスタンブロットの手技の確立までは同研究室の実験機材を使用させて頂いていたが、実験系が確立してきたので物品購入の必要が生じている。それを見越して昨年は使用金額を抑えていたため、次年度使用金額が生じた。 現在使用させて頂いているウエスタンブロットの機材の購入に20万円程度、抗体、試薬の購入に15万円前後必要な予定である。
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