虚血に伴う臓器障害の根本的治療は臓器の血行再建療法であるが、血流再開時に虚血再灌流障害と呼ばれる臓器障害性機構が惹起されることが知られており、その制御は患者予後に影響しうると考えられる。臓器虚血再灌流障害を制御しうる有力な手段として一過性の臓器虚血や特定の薬剤を用いたプレ・ポストコンディショニングと呼ばれる手法が知られているが、今回ラット心筋虚血再灌流モデルを用いてプレコンディショニング作用に影響を与えうる因子として、実際に臨床応用されている麻酔薬を中心としてその効果や作用機序について検討を行った。
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