前立腺癌は近年、日本においても急速に罹患率が上昇し2015年の推計では男性の癌罹患率の1位となっており、それに伴い過剰診断・過剰治療が日本だけでなく世界的な課題となっている。本研究では糖転移酵素C2GnTの発現が摘出癌組織および針生検検体において検出された癌患者の再発率が有意に高いことが明らかとなった。さらに、低侵襲かつハイスループットなスクリーニング方法を目指し、癌患者の前立腺圧出液中のC2GnT検出を行いその発現量に応じて癌の前立腺外への浸潤度が術前に予測可能であることが示唆された。以上の結果から、今後の検討により低侵襲な診断マーカーの構築につながると予想される。
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