1、マイクロアレイにて肉腫様腎癌において発現の増強がみとめられた遺伝子のうち、ETV5,TOP2,RAC2,VAV1に着目した。 2、腎癌においてETV5の発現が亢進していることを定量PCRにて確認した。同一組織の淡明型成分と肉腫様成分におけるETV5の発現を免疫染色にて比較したところ、肉腫様成分においてその発現が亢進していることを確認した。腎癌細胞株においてsiRNAを用いて、ETV5の発現を抑制したところ、細胞増殖が抑制された。 3、腎癌においてRAC2、VAV1の発現が亢進していることを定量PCRにて確認した。同一組織の淡明型成分と肉腫様成分におけるRAC2,VAV1の発現を免疫染色にて比較したところ、肉腫様成分においてその発現が亢進していることを確認した。腎癌細胞株においてsiRNAにて、RAC2,VAV1の発現を抑制したところ、RAC2では細胞増殖が抑制され、E-cadherin発現の亢進が確認された。 4、同一組織の淡明型成分と肉腫様成分におけるTOP2の発現を免疫染色にて比較したところ、肉腫様成分においてその発現が亢進していることを確認した。腎癌細胞株においてsiRNAを用いて、TOP2の発現を抑制したところ、有意な細胞増殖抑制がみとめられた。
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