研究課題
CRPCに至るメカニズムとしてアンドロゲン受容体(AR)遺伝子の突然変異体、ARの増幅、ARのcoactivatorの活性化、そしてリガンド非依存性のARのリン酸化等が知られ、ARの変異の全てが深く関わっている。ARとcoregulatorはAR本来の活性化によっても、周囲のクロマチンの構造によっても様々な遺伝子の発現調節をすることが出来る。ARはテストステロンや5α-ジヒドロテストステロンなどの男性ホルモンの核内受容体であり、ユビキチン・プロテアソームシステムを介して分解されることが知られている。SUMOがARの活性化に関与する報告は既になされている。さらにARはSUMO E2であるUBC9と直接結合し、UBC9はAR内の残基K386とK520をSUMO化に利用することが証明されている。そしてUBC9のSUMO化はARの活性化の抑制をもたらし、さらにARのDNAへの結合阻害をもたらす発見がなされた。SENP1の発現を上昇させることで脱SUMO化を介してARの活性化を来たすことが判明した。このことは前立腺癌組織でSENP1が過発現していることと表裏一体をなしている。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
Asian Pac J Cancer Prev.
巻: 16 ページ: 2297-2301