前立腺癌の成長に深く関与するTGFβ関連分子や癌抑制遺伝子であるp53、p21、p27kip1などの細胞周期関連蛋白、癌遺伝子などがユビキチン化によって発現制御されることが知られており、p27kip1を含めたcell cycle regulatorの発現も調整することで癌細胞の発育を制御しうる。同じくユビキチン・プロテアソームシステムのターゲットであるSmad7の発現は腫瘍の悪性度で癌細胞成長性にも抑制性にも働く。SUMOはユビキチンと似た酵素反応経路を利用してタンパク質に結合するがユビキチンがタンパク質分解のタグとなるのに対して、SUMOにはタンパク質分解のタグ機能はないという特徴を有する。
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