卵巣癌マウス実験モデルを用いてWT1 variantの腫瘍産生能とマウスの生存期間に与える影響を検討した。WT1 variant (-17AA/-KTS)過剰発現細胞を接種したマウスはコントロール(空ベクターを導入)細胞を接種したマウスと比較して、腹水・腫瘍産量が有意に増加し、全生存期間の短縮を認めた。さらにWT1 (-17AA/-KTS)過剰発現によりVEGF (vascular endothelial growth factor)の発現と血管新生が増強していた。WT (-17AA/-KTS)はVEGFの発現増強を介して、腹水・腫瘍産生量を増強させ、卵巣癌の悪性度の高める可能性がある。
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