研究課題/領域番号 |
24791710
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
兼城 英輔 九州大学, 大学病院, 助教 (90423508)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 絨毛性疾患 / 胞状奇胎 / 続発症 |
研究概要 |
<DNA遺伝子診断>最新の機器を用いた、より精度の高いDNA診断を行うため、キャピラリー電気泳動を用いたDNA多形解析法を導入した。現在新たなマイクロサテライトマーカーを用いて、PCR等の条件設定、精度管理を行っている。この手法が確立できれば、全胞状奇胎、部分胞状奇胎、水腫化流産についてより正確な遺伝子診断を行うことができる。 <新規胞状奇胎症例のDNA診断、免疫染色>採取した新規胞状奇胎症例に対し、嚢胞化絨毛よりDNAを抽出し、DNA多型診断により、DNA診断を行い、全胞状奇胎、部分胞状奇胎、水腫化流産の3群に分類した。また、パラフィン包埋ブロックより、p57KIP2、TSSC3の免疫染色を行い、全奇胎、部分奇胎の診断を行い、DNA診断との整合性があるか確認している、これらの手法により、より精度の高い診断を行い、症例を積み重ねている。 <胞状奇胎後続発症のリスク因子の抽出>DNA診断済の胞状奇胎症例のうち、続発症を発症した群、発症しなかった群について、特に血中hCG値、初回治療時の妊娠週数、初期治療時の最大の絨毛短径に注目して、臨床病理学的事項を比較検討し、結果を単変量ならびに多変量解析によって解析中である。 <続発症予測マーカーの同定> 胞状奇胎症例のうち、続発症を発症した群、発症しなかった群について、細胞増殖能の指標として用いられるKi67抗体による免疫染色を行っている。今後、アポトーシスの指標であるM30 CytoDEATH抗体、多機能幹細胞のマーカーであり絨毛性疾患での高発現が報告されているNANOG抗体藤についても染色予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画より、一部の変更はあるが、現段階ではおおむね順調に、研究は進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、更なる新規症例を集積し、解析症例数の増加を考えている。 また、リスク因子となりそうな、新規の増殖マーカーについても、情報を集積していき、積極的に研究に使用して行きたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫染色用抗体、マイクロサテライトマーカー等の研究消耗品、解析用のPC等に使用予定である。
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