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2014 年度 実績報告書

卵細胞質内精子注入法における高倍率下精子選別法の有効性・安全性に関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 24791715
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

菅沼 亮太  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30528211)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードICSI / 体外受精 / 凍結保存
研究実績の概要

ヒトICSI(intracytoplasmic sperm injection)における臨床成績の向上を目的とし、高倍率(3000倍)で精子を観察し、形態良好な精子を選別し卵内に注入する方法(intracytoplasmic morphology selected sperm injection:IMSI)の有効性・安全性についての基礎研究を実施した。
ICSIにおける精子形態と精子機能の関連性を評価すべく、ヒト不妊症症例からの精液検体の収取・凍結保存を行い、310例の検体の保存を行った。内訳は、タイミング療法中および人工授精(AIH)症例:186症例、体外受精およびICSI症例:114症例であった。約70%の症例において現在治療継続中であり、各症例の精子形態分類の結果と臨床成績の相関に対する最終評価には至っていないが、妊娠例および治療を終了した約30%の症例での検討では、運動精子における精子頭部および尾部の形態と、その後の妊娠予後における有意な関連性は示されなかった。
また、マウス卵を用いた精子機能評価において、運動精子と非運動精子間において形態異常の有無に関わらず、ICSI後の前核形成率の低下、染色体異常率の上昇を認めたが、運動精子において頭部形態異常の有無・尾部形態異常の有無によって前核形成率・精子核染色体異常率に有意差を認めなかった。
上記検討を随時行えるよう、既報に従いクライオトップ法でのガラス化法を用いて、マウス卵の凍結保存を行い、適宜融解後ICSIに用いた。またICSI後の染色体分析も実験時間の調節が可能なよう、ICSI後2-4時間の間に再度卵の凍結保存を行い、凍結のタイミングが受精率・染色体異常率に与える影響について追加実験を行い、ICSI前後の凍結融解処理の追加は受精率・染色体異常率に影響を及ぼさないことを確認した。これにより、マウス卵を用いた精子機能評価を日常診療時間に合わせて行う方法が確立された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 生殖補助医療(ART)の最前線 受精と受精障害2014

    • 著者名/発表者名
      柳田薫、菅沼亮太
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 249 ページ: 83-88

  • [雑誌論文] 泌尿器科医による男性不妊治療と生殖補助医療の連携により妊娠に至ったICSI後受精障害の一例2014

    • 著者名/発表者名
      菅沼亮太
    • 雑誌名

      日本アンドロロジー学会総会記事

      巻: 33 ページ: 147-148

  • [学会発表] ICSI後受精障害症例に対し, 精巣精子を用いたICSIおよび精索静脈瘤治療後のICSIにより妊娠に至った一症例2014

    • 著者名/発表者名
      菅沼亮太
    • 学会等名
      第55回日本卵子学会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2014-05-17 – 2014-05-18
  • [学会発表] ICSI症例における最適な精子回収法の選択について2014

    • 著者名/発表者名
      菅沼亮太
    • 学会等名
      第66回日本産科婦人科学会学術講演会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2014-04-18 – 2014-04-20

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公開日: 2016-06-01  

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